離婚の理由は個々の状況によって異なります。
ニュースなどでよく耳にするのは「親権問題」や「資産の分配」に関することですが、
共働きで子供がいないカップルにとっては、何が必要となるのでしょうか？
そのため、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、離婚に際しての準備に関する問題を
いくつかの項目に分けて詳しく紹介していきます。
まずは離婚の流れを把握しておこう
まず、離婚には主に3つの種類があります。
一つ目は、夫婦間または弁護士を通じて話し合い、
合意に至ることによって成立する「協議離婚」です。
次に、話し合いがまとまらない場合は、
家庭裁判所に調停を申し立てて解決を図る「調停離婚」があります。
最後に、離婚訴訟を提起してその判決で
離婚が成立する「裁判離婚」という形もあります。
以上のような流れになります。
ここでは、協議離婚を前提に進めていく場合の手続きを
詳しく見ていきましょう。
・相手に離婚を切り出す
結婚や離婚は、相手との関係があってこそ成立するものです。
まずは、離婚する意思をしっかりと相手に伝えることから始めます。
何より重要なのは、冷静に話をし、
相手を必要以上に傷つけたり、非難したりしないようにすることです。
浮気やDVの証拠がある場合や、生活習慣や価値観の違いなど、
具体的な事実や理由を挙げて説明していきましょう。
・条件を決める
話し合いが始まったら、お互いに条件を決めていく作業を行います。
ここでしっかりと合意を形成しておくことで、
離婚後の負担を大幅に軽減することが可能になります。
冷静に話し合えるタイミングを見計らって、
しっかりと内容を詰めていきましょう。
・離婚協議書を作成する
条件が決まったら、離婚協議書を作成する段階に進みます。
この協議書は、話し合いで合意した財産分与や慰謝料について、
記録として残すための重要な文書です。
万が一のトラブルに備えて、しっかりとした書類を残しておきましょう。
ここには、話し合いで決まった内容に加え、
・離婚に合意した旨
離婚に関する合意はもちろん、
協議内容に対する合意を明記することが求められます。
・公正証書の作成を検討する
公正証書とは、公証人が公証役場で作成し、
保管される公的な文書のことを指します。
慰謝料などが支払われなかった場合の
強制執行に役立てることも可能です。
・清算条項の設定
離婚協議書には、記載された内容以外についての
金銭の請求を行わないという宣言を含める必要があります。
これらの点をしっかりと記載しておくことが重要です。
・離婚届を提出する
離婚届は本籍地または所在地の市町村に提出します。
この際、証人が二人必要となるため、
事前に準備をしておくことが求められます。
「離婚に必要な書類」を準備しよう
実際、離婚に必要な書類は離婚届だけではありません。
たとえば、相手に明確な原因（例えば浮気やDVなど）がある場合、
その証拠となる書類も必要となるでしょう。
「自立できるためのお金」を確保する
共働きであっても、収入はそれぞれ異なります。
離婚後の生活も視野に入れて、自分一人で生活できるだけの
資金をあらかじめ確保しておくことが必要です。
共同名義の通帳を使用している場合は、自分専用の口座を開設しておくと良いでしょう。
また、共有財産やお金についても次で詳しく見ていきます。
「離婚に関するお金の事情」とは？
離婚時に考慮すべきお金に関しては、主に以下のような項目があります。
相手や共有の財産から得られる金銭についてです。
・慰謝料
精神的または肉体的な苦痛を受けた場合には、その請求が可能です。
・財産分与
共有財産については、基本的に半分ずつ分け合うことが原則です。
ただし、財産形成に対する貢献度に差がある場合は、その貢献度を考慮して分配されます。
・婚姻費用（生活費）
別居に伴う費用が一方的に発生した場合は、その請求が可能です。
・年金
年金も財産と見なされ、財産分与の対象となることがあります。
次に、清算や整理が必要なお金に関してですが、
・借金やローンなど
いわゆるマイナスの共有財産の整理が必要です。
・夫婦間の金銭の貸し借り
今後のトラブルを避けるために、早めに清算を行っておくことが望ましいです。
金銭に関する問題は、争いが生じると二人だけでは解決できなくなることが多いです。
また、財産の隠蔽が認められた場合には、
訴訟を起こされる可能性もあるため、
二人で率直に話し合うことが重要です。
「離婚後の住居」に関して考えておこう
離婚後、元夫婦はそれぞれ別々の生活を送ることが一般的です。
そのため、離婚後や離婚協議中の住居については、
事前にしっかりと準備をしておくことが必要です。
実家に帰る場合でも、両親や同居している親族に
事前に確認と承諾を得ておくことが重要です。
離婚協議中に感じる精神的な負担を軽減するためにも、
こうした準備はとても大切なことです。
「手続きが必要な書類」の確認を忘れずに
離婚後には、手続きが必要な書類が多く存在します。
具体的には、
・健康保険
・年金
・運転免許
・パスポート
・クレジットカード
・住民票
などが挙げられます。
世帯主が変わるかどうかや、
住居の変更があるかどうかによって、
必要な手続きも変わることがありますので、
離婚準備の段階でしっかり把握しておくことが求められます。
きちんと離婚を進めるために
これまでの内容を見ても、多くの準備が必要であることがわかります。
離婚を切り出す相手には冷静に話を進めるため、
自分自身の精神的な負担を軽減するために、
事前にしっかりとした準備が求められます。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
今回は、
・離婚の流れを大まかに確認しました。
・事前に準備しておくべきことが多い！
・離婚後の負担を軽減するためにも重要です。
以上の内容をお届けしました。
離婚に際して準備すべきことはたくさんあります。
一度、自分の頭の中を整理する意味でも、
事前の準備はしっかりと行っておくことが望ましいと言えるでしょう。
参考サイト
→「離婚してやる！…離婚の準備と子供はどうする？ 」の記事をご覧ください。すぐにチェックしてみてください！
