
最近、「妊活」という言葉をよく耳にするようになりましたが、具体的に妊活を始める際には何から手をつければ良いのでしょうか?
妊活をスタートするにあたって最初に重視していただきたいのが、食事に関する見直しです。
これは女性だけでなく、男性にもぜひ取り組んでいただきたい内容です。
なぜなら、妊娠を実現するためには、女性と男性が共に食事を通じて体を整えることが重要で、
より効果的に妊娠する可能性が高まるからです。
この記事では、妊活中の方が注意するべき食事に関するポイントや、妊活中に控えた方が良いことについてご紹介します。
妊活は女性だけでなく男性も重要!

妊活というと女性が中心になっているイメージが強いかもしれませんが、
実際には男性も妊活に積極的に関与する必要があります。
なぜなら、不妊の原因が男性側にあるケースが多く見受けられるからです。
特に男性に原因がある場合、その約9割は精子が正常に作られない「造精機能の障害」に起因しています。
この造精機能の障害は、精子の質を低下させる要因となり、
結果として不妊を引き起こすことになります。
造精機能の障害には、ストレスやアルコールの過剰摂取、肥満、
病気や服用している薬など、さまざまな要因が影響しています。
これまで妊活は女性が主に担う役割だと考えられてきたため、
女性にとって必要な栄養素やサプリメントに関する情報は豊富に存在しています。
しかし、男性に関する妊活の情報はまだまだ不足しているのが現状です。
男性も妊活に関連する知識をしっかりと身につけ、
女性と協力し合いながら妊活に取り組んでいくことが求められています。
妊活の第一歩は食事の見直しから

妊活を行う上で、まず最も重要なのは食生活を見直すことです。
しっかりと栄養を摂取し、体を整えることが妊活に繋がります。
日々の食生活を振り返ってみましょう。
ご飯や丼物、うどんやラーメンなどの炭水化物中心の食事になっていませんか?
また、残業や飲み会などの影響で帰宅が遅くなったり、
食事時間が不規則になっている方は特に注意が必要です。
まずは、朝・昼・晩の3食を毎日同じ時間にきちんと食べることを心がけましょう。
不規則な食生活は集中力や注意力を低下させ、
イライラやストレスの原因にもなります。
ストレスは、性欲の低下や精子の質に悪影響を及ぼす可能性があるため、
妊活中は特に注意が必要です。
ストレスを溜めないためにも、食生活を見直し、
規則正しい食事を心がけるようにしましょう。
欠かせない3つの栄養素について
食生活を見直す際に必ずチェックしておくべきことがあります。
それは「タンパク質・脂質・炭水化物」の3つの栄養素の
摂取量や質について見直すことです。
これらの3つの栄養素を適切に見直すことで、バランスの良い
健康的な食事が実現できるのです。
では、それぞれの栄養素について詳しく見ていきましょう。
【タンパク質】
タンパク質は、水の次に体内で最も多く存在する成分です。
筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの組織は、すべてタンパク質から構成されています。
その上、血液成分、ホルモン、免疫の抗体、酵素、遺伝子の構成成分も
タンパク質から作られています。
タンパク質は、卵子や精子の材料にもなりますので、
日々の食事で必ず摂取したい重要な栄養素です。
目安としては、1日に体重1kgあたり1.0~1.5gが推奨されています。
したがって、体重70kgの方であれば、1日に70g、1食あたり約24gを摂取する必要があります。
【脂質】
極端な食生活をしていない限りは、脂質の過剰摂取の心配は少ないですが、
過剰に摂取すると肥満の原因となります。
肥満は、男女問わず妊娠の確率を低下させる要因となります。
さらに、肥満は排卵障害や精子の運動・濃度・量の低下を引き起こし、
流産のリスクを高める要因となります。
注意すべき点としては、揚げ物を食べ過ぎないことや、
マーガリンやショートニング(菓子パンなどに含まれるもの)の摂取を控えることが挙げられます。
【炭水化物】
炭水化物の摂取過多は、肥満へと繋がる要因となります。
たとえ炭水化物の摂取量が少なくても、
おにぎりやパン、ラーメンなど炭水化物だけの食事では血糖値が急上昇してしまいます。
血糖値の急上昇は、卵胞の発育に影響を与え、
排卵がスムーズに行われない可能性があるため、注意が必要です。
注意点としては、主食や甘いものを摂りすぎないことや、
全粒粉食品を意識的に摂取することが大切です。
男性向け!妊活中に意識して摂取したい栄養素

基本的な3つの栄養素をバランスよく摂取することが重要であることは先に述べた通りですが、
ここでは、基本的な食生活に加えて、さらに意識して摂取したい栄養素をいくつかご紹介します。
亜鉛:男性ホルモンの源
近年、若い男性の精子の数が減少していると言われています。
「亜鉛」は「セックスミネラル」として知られ、
男性ホルモンや精子の合成を助け、運動率を向上させる効果があります。
亜鉛は細胞分裂を促進し、粘膜を形成する役割も果たしています。
また、性的機能を正常に保つためにも重要で、
男性ホルモンであるテストステロンとも深い関わりがあります。
ダイエット中の方やベジタリアンの方は、
肉や魚をあまり食べないため、亜鉛が不足しやすい傾向があります。
亜鉛が不足すると味覚障害を引き起こす可能性もありますので、
日常生活から意識して摂取していくことが大切です。
(亜鉛を含む食べ物)
牡蠣・ホタテ・ズワイガニ・カラスミ・玄米・納豆・牛赤身肉
ビタミンE:生殖機能を強化する
ビタミンEには、血流を改善する作用や生殖機能を強化する作用があります。
さらに、ビタミンEは抗酸化物質の1つであり、精子の老化を防ぐ役割も果たします。
脳に働きかけることで、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌を促進し、
精子の量や質を向上させることに繋がります。
(ビタミンEを含む食べ物)
緑黄色野菜・ごま・ナッツ類・魚介類・うなぎの蒲焼き
ビタミンC:精子の老化を防ぐ
ビタミンCは抗酸化物質の一種で、酸化ストレスを抑える作用を持っています。
ビタミンCはストレスに対抗する成分でもあり、
ストレスを受けるとビタミンCが減少してしまいます。
そのため、意識的にビタミンCを摂取することで、
ストレスを溜めにくくする工夫が必要です。
成人男性のビタミンCの推奨摂取量は、1日あたり100mgです。
(ビタミンCを含む食べ物)
アセロラ・柿・赤ピーマン・果物野菜全般
男性の妊活中におけるタバコや飲酒について
タバコやアルコールは直接的な食事ではありませんが、妊娠に対して影響を与え、
妊娠の確率を低下させるため、注意が必要です。
特にタバコに含まれる有害物質は、精子の量や形、運動率を低下させることが知られています。
禁煙することにより、精子の機能が改善されるという研究結果もあります。
女性においても、タバコは卵巣内の卵子に悪影響を及ぼすとされています。
タバコを吸う女性は、一般的に閉経が早く、不妊のリスクも高まります。
また、アルコールの過剰摂取も精子の質を低下させる可能性があるため、
具体的な影響はまだ明らかになっていないものの、過剰な飲酒は避けるようにしましょう。
妊活中に注意が必要な食事について

妊活中に気をつけたい食事として、特に挙げられるのが食品添加物です。
食品添加物に含まれるリン酸塩やポリリン酸などの化学成分は、
亜鉛の吸収を妨げてしまいます。
亜鉛の吸収が阻害されると、精子の生成が難しくなり、不妊の原因となります。
妊活を行っている間は、保存料などの食品添加物が多く含まれる食事は避けるように心がけましょう。
ファーストフードに注意を!
ファーストフードは、妊活中にはできるだけ避けるべき食品です。
栄養が偏りがちであるだけでなく、
ファーストフードに含まれるトランス脂肪酸は、
不妊の原因となる可能性があります。
さらに、ファーストフードを過剰に摂取することで、
悪玉コレステロールが増加し、心筋梗塞や肥満、
アレルギー性疾患などのリスクが高まることも懸念されます。
単品食を避ける
男性の方は、忙しい仕事の合間や急いでいる朝昼に、
つい外食やコンビニで購入して済ませてしまうことがあるかもしれません。
しかし、コンビニのおにぎりや弁当、ラーメンだけで食事を済ますと、
炭水化物ばかりを摂取することになり、タンパク質やビタミンが不足してしまいます。
外食やコンビニでの食事を選ぶ際にも、
バランス良く栄養を摂取できるように意識して購入することが重要です。
まとめ
今回は、妊活中の男性が注意すべき食事内容についてご紹介しました。
妊活は男性も積極的に関与すべきであり、その際には食事の重要性が大きいです。
食事は、タンパク質・脂質・炭水化物の栄養バランスを考慮して、
摂取することが求められます。
さらに、妊活中には亜鉛やビタミンC、ビタミンEなど、
精子の生成や機能を助ける栄養素をしっかりと摂取することが推奨されます。
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