
毎年、雨の季節とともに私たちを
さわやかに彩ってくれる紫陽花。
紫陽花が有名な観光名所には、
毎年多くの訪問者が訪れます。
しかし、紫陽花を自宅で楽しむことができたら、
とても素敵ですよね。実は、紫陽花は
鉢植えとして育てることも可能なのです。
この記事では、鉢植えの育て方や、
植え替えのタイミングについて詳しく紹介します。
なぜ紫陽花の鉢植えは人気なのか?

最近では、紫陽花の鉢植えが見頃を迎えると、
花屋やオンラインショップでも
たくさん取り扱われるようになっています。
その背景には、マンションや
アパートに住む人々が増えていることが
挙げられるかもしれません。
また、紫陽花は成長が大きいので、
庭のスペースを考慮して鉢植えで育てる人もいます。
さらに、鉢植えはプレゼントとしても
手軽に贈れるため、選ぶ人も多いです。
紫陽花が見ごろを迎える時期には、
他の花が少ないということも影響しているかもしれません。
また、近年ではヨーロッパで
品種改良されたカラフルな紫陽花が
多く流通しているため、
紫陽花自体の人気もますます高まっています。
紫陽花とはどのような花なのか?

そもそも、紫陽花はどのような花なのでしょうか?
実は、紫陽花は古代から日本に存在していた花です。
古い文献では、万葉集の中にも
2つの歌に登場しています。
これらの歌では、次々に色が
変化していく紫陽花の特性を通じて、
一方は「移り気」を、もう一方は「新鮮さ」
を象徴していると言われています。
現代においては、紫陽花は完全に梅雨の花
として定着していますが、
実際には花が咲く時期は5月から7月と幅広いのです。
花が咲いた後は、11月から3月頃まで、
枯れたような状態で冬を越します。
次の年にはまた新しい葉が出て、花が咲きます。
先ほど色が変わることに言及しましたが、
これが紫陽花の魅力の一つであり、
特定の色を求める人にとっては悩ましい点でもあります。
これは、花に見える部分
(実際は「萼」と呼ばれる花を支える部分)が、
土壌が酸性であれば青っぽく色づき、
アルカリ性であれば赤っぽくなる
という特性があるからです。
日本では、紫陽花はほとんど
梅雨の時期に咲くため、酸性の雨の影響も
あって、青っぽくなることがあるのです。
(品種改良によって白い紫陽花も存在します)
紫陽花の鉢植え―育て方や植え替え時期、注意点は?

紫陽花の鉢植えは、
それほど難しいものではありません。
以下のポイントをしっかり押さえれば、
普通の人でも美しく咲かせることが可能です。
・苗を鉢に植え替える
紫陽花の苗を入手したら、
苗のポットよりも一回り大きめの
鉢に移し替えます。
鉢に半分ほど土を入れ、その上に
苗の土をほぐして置きます。
残りの土を入れて、
苗がしっかりと固定されるように
しっかり押さえます。
たっぷりと水を与えたら、
これで移し替えは完了です。
紫陽花の色を赤系または青系にしたい場合、
それぞれの色を実現するために酸性・
アルカリ性を調整した土が
ネットで購入可能ですので、
それを利用するのも一つの手です。
・肥料
紫陽花に肥料を与えることで、
よりきれいに育つ可能性が高まります。
雨の影響で紫陽花の色が
変わるのを防ぐためには、
後から青は酸性、
赤はアルカリ性の
肥料を追加することが効果的です。
花が枯れた後も冬の間に
肥料を与えることで、翌年に
美しい花を咲かせるための
栄養を蓄えることができるのです。
・置く場所
紫陽花は少し日光が当たる程度の
湿った場所で育てるのが最適ですが、
日光の当たる場所でも元気に咲くことができます。
・水やり
紫陽花は乾燥を嫌うため、
こまめにたっぷりと水を与えましょう。
土が乾燥している場合は水が不足している
サインなので、注意してください。
特に日当たりの良い場所で育てていると、
すぐに水が必要になることがあります。日差しが
強い日には、少し日陰に置いておくと良いかもしれません。
・手入れ、剪定
紫陽花の花は枯れた後も、
しばらく枝に残ることがあります。
他の部分に栄養を送るため、
花が枯れたら早めに切り取るのが理想です。
また、紫陽花の枝は広がりやすいため、
スペースが限られている場合は、
いくつかの枝を剪定し、全体に
日光が当たるようにしましょう。
・植え替え
紫陽花の根は成長が早く、
同じ鉢で育て続けると根詰まりが
(根が鉢の中でぎゅうぎゅう詰めになり、
水や空気を取り入れづらくなること)
を起こします。
土や鉢の底から根が出始めたら、
既に根詰まりの状態になっている可能性があります。紫陽花の場合、
1〜2年に一度のペースで植え替えが
必要だと言われています。
植え替える際は、今の鉢よりも
一回り大きなものを選びましょう。
ただし、最初から大きな鉢を使用すると、
植え替えの手間が省けるかもしれません。
実は、大きすぎる鉢は
植物の成長には良くないのです。
土の量が多いと栄養が分散してしまいますし、
水をたくさん溜め込んで湿気が強くなり、
根が腐ってしまうこともあるのです。
一回り大きな鉢を用意したら、
最初の植え替えと同じ手順で行います。
枯れている根や腐っている根があったら、
取り除いてあげましょう。
植え替えのベストな時期は春頃、
花が咲く前が理想です。
葉が出始める時期は、
植え替えによるダメージに
負けない成長力があるからです。
鉢植えにおすすめの紫陽花

鉢植えの紫陽花は剪定によって
小さく保つことが可能ですが、
最初から成長が遅く、小型の品種を選ぶのも良いでしょう。
そのような紫陽花の一例が、
ヤマアジサイです。
名前の通り、山で自然に咲いている様子を
見ることができます。
中央に花が集まり、その周囲を萼が囲むという特徴を持っています。
少しユニークな見た目ですが、
人気のある品種なのです。
品種改良によって様々な色や形のものが存在します。
ネットショップでは、楽天などで
ヤマアジサイを購入することができます。
まとめ

紫陽花は、雨の日でも晴れの日でも
私たちに楽しさを提供してくれるので、
ぜひ自宅での鉢植えに挑戦してみてください!
→「キレイなアジサイが鉢植えでしおれる原因は何?詳しくご説明します!」の記事はこちら。今すぐチェックしてみてください!