食べてはいけない山崎ランチパック!その理由とは?

テレビのコマーシャルでよく見かける山崎ランチパック

食べやすく持ち運びにぴったりな大きさと形、豊富な種類でとても人気の高い商品です。

皆さんも一度は食べたことがあるのではないでしょうか?

一方で、うっかりカバンに入れっぱなしにしていたけど、消費期限が過ぎても全くカビが生えなかった。という話を聞いたことがあります。

また、卵やツナマヨネーズなど、傷みやすい具材の商品がパン売り場で常温で販売されているけど大丈夫?」などの疑問の声もよく耳にします。

たしかにコンビニエンスストアでは通常、卵やツナマヨのサンドイッチは冷蔵のケースで販売されています。

看板商品になった「山崎ランチパック」

山崎ランチパックは昭和59年(1984年)、山崎製パン株式会社の菓子パンの一つとして発売されました。

売り出されたのは「ピーナッツ」「小倉」「青りんご」「ヨーグルト」の4種類。

なかでも「ピーナッツ」は今なお売り上げベスト3に入るほど人気があります。

その後2000年代になってから飛躍的に種類が増え、頻繁に目にするコマーシャルの効果もあって人気が急上昇しました。

製造販売元の山崎製パンが「ランチパック専門店」を出店し、2021年には1秒間に12.7個も売れたほど多くの人々に愛されている商品です。

これまでに開発された商品は2000種類を超え、2021年の発売商品数は160種類。

さらに「ご当地限定ランチパック」や人気のキャラクター・料理などとのコラボ商品ははそれぞれ約50種類も販売されています。

2018には年間売上額約350億円をたたき出しました。

いまや山崎製パンの看板商品に成長したランチパックですが、ここまで商品の種類が増えた背景とはいったい何でしょうか?

パン生地が進化して加工しやすくなった

発売当初は4種類しかなかったランチパックがなぜこれほど多くの種類を開発・販売できるようになった大きな理由の一つがパン生地の進化です。

それまでの生地よりも水分が保たれるため、パン生地のキメが均一でしっとり柔らかい触感が長続きするようになったのです。

このパン生地の変化によって、ランチパックは多種多様な具材とマッチするようになりました。

使用することで生地が改良した添加物

ランチパックの生地に良い変化をもたらしたと考えられる食品添加物が存在します。

この添加物はパン生地の食感の改善に絶大な効果をもたらす半面、ある「疑惑」がささやかれてきたのです。

その添加物の名は「臭素酸カリウム」です。

臭素酸カリウムはなぜ使用されるの?

主原料の小麦粉に臭素酸カリウムを使用することで、グルテンという小麦中のたんぱく質の構造に変化が起こります。

パンのおいしさの決め手となるグルテンが均一になるので、弾力と保水力がぐんと高くなるのです。

そのため焼きあがったパンはキメが整ってふっくらと柔らかく、しっとりとした食感が長く保たれます

これが「臭素酸カリウム」を使用している理由なのです。

臭素酸カリウムの危険性とは?

1953年にはすでに添加物として使用を認められていた臭素酸カリウムですが、その安全性に疑問を持たれているのも事実です。

1970年代になると日本では食品添加物の害が盛んに話題になります。

臭素酸カリウムにも「発がん性の疑いがある」という理由から、消費者の不安の声が一気に高まったことによって大半の業者が使用を中止しました。

しかし、後に臭素酸カリウムは加熱することで分解されるため、正常に焼成されたパンには人体に悪影響をおよぼすほど残留していないと判断されます。

厚生労働省は1982年、発がん性が疑われる食品添加物について「使用した場合、最終製品に残存してはならない」とルールを変更しました。

そのため、多くの業者が再び臭素酸カリウムの使用を再開したのです。

その10年後の1992年、国連食糧農業機関(FAO)とWHOが食品添加物専門家会議において「小麦粉処理剤としての使用は適切ではない」という見解を示しています。

山崎製パンも同年よりこの添加物の使用を自粛しましたが、2004年に使用を再開しました。

その後、この添加物の調達が困難という理由により2014年から使用を中止していましたが、2020年に2度目の使用再開を公表しています。

カビが生えない理由は添加物?!

この記事の冒頭で、消費期限を過ぎても「カビが生えない」という話について触れました。

その理由としては

  • 徹底的に衛生管理が行われている清潔な環境で製造されている。
  • そのため、カビの胞子や細菌が入る余地がない。
  • さらに焼成後、時間を置かずに包装されるため腐りにくい。

ということが考えられます。

それでも、臭素酸カリウム以外の添加物が多く使用されているのではないか?という疑問を持つ人が多数存在します。

実際、2019年4月にデイリー新潮が「食べてはいけない超加工パン」という記事の中でランチパックを取り上げています。

記事によるとランチパックには実に13種類もの添加物が含まれていて、ワースト2位にランクインしていました。

日本で現在「食品衛生法」により使用が認められている食品添加物は、基準値の範囲であれば人体に害はないとされています。

しかし微量であっても多くの種類の添加物を長期間取り続けることで、体にどのような影響を与えるのか今はまだはっきりと分かっていません。

まとめ

ここまで大人気の山崎ランチパックについての気になる点をご紹介してきました。

添加物の多さが広く報道された後も、手ごろな値段と豊富な種類に加えて万人に受ける美味しさから今なお多くの人に支持されています。

売り上げから考えてみても、ランチパックが魅力的な商品であるという事実は否定できません。

しかし、あなたが普段から健康を気にしているなら時々楽しむ程度に食べるほうがいいでしょう。

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