お肌の悩みは尽きないものです。
特に目元や頬のシミ・シワは、目立つうえに実際よりも老けて見えてしまうので、できれば隠したいところです。コンシーラーを塗りながら、「このシミやシワが消えてくれたらなあ」とため息をつくひとも多いでしょう。
そんな時ふと目に止まるインターネット広告。
「たったの3日でシミ・シワが消える!今TVでも話題の化粧水」
んん!?これは耳より情報なのでは・・・
さて、このシミ・シワ消し化粧水、買ってよい?買ってはいけない?
誇大なアフィリエイト広告にはご注意を
消費者庁は、「虚偽・誇大なアフィリエイト広告に関する注意喚起情報」を出しています。
その中で取り上げられた具体的な事例が、シミやシワ消し効果をうたった化粧水2商品の広告でした。当該商品の広告内容として、
・使ったら3日でシミが消える、ノーベル賞成分配合のブースター美容液
・整形手術レベルですごい効果
・レーザーを超える効果が期待できる配合量
・TVで取り上げられてから売れまくり在庫不足に
・・・といったような宣伝フレーズが並んでいます。
一方「調査で確認した事実」として、「当該商品にはこのような短期間で現れる効果はありませんでした」「広告内の体験談は架空のものでした」と記載されています。
さらに、「『●月●日に限り通常価格9,800円の商品を2,980円で特別販売』とされていたが、実際にはこの日以降も2,980円で販売されていた」というのですから、それだけでもインチキ広告確定です。
悪いのは商品ではなく誇大なアフィリエイト広告
ちなみに、この消費者庁の注意喚起で取り上げられた2商品は、現在でも普通に通販サイトなどで販売されています。
公式販売サイトなどでは、さすがに「シミが3日で消える」というような表示はされていませんが、使い心地や、「肌にすーっと浸透」など抽象的な表現による美容効果をうたっています。
口コミが全て信じられるかどうかは微妙ですが、好意的な評価もあります。
結局のところ、美容液や化粧品は、人によって合う/合わないがある、ということです。
消費者庁も誇大広告について注意喚起しているのであって、商品そのものは糾弾していません。
とは言え、虚偽のアフィリエイト広告を鵜吞みにして、これらの商品を買ってはいけません。
アフィリエイト広告のしくみと問題
そもそもアフィリエイト広告とはどういうものなのか、おさらいしましょう。
・メーカーなどの事業者が提供する商品広告を、自分のブログやSNSに掲載する。
・商品広告には、購入サイトへのリンクが貼られている。
・広告が掲載されたブログやSNS経由で商品が購入されると、自分へ報酬が支払われる。
商品購入ではなく、広告の表示回数や販売サイトへの誘導回数に応じて報酬が支払われる場合もあります。
昨今、ネット上でどんな情報を見ても、アフィリエイト広告が表示されること自体は珍しくありません。
問題は、アフィリエイト広告による報酬を多く得ようと、ブログやSNSの投稿内容そのものが、虚偽・誇大な商品宣伝記事になっているケースです。
ブログの記事の中に、商品広告のバナーが配置されている程度であれば、このような問題は発生しません、しかしブログの記事自体が、あたかもメーカー等の事業者が直接出している広告のような体裁になっており、実際の商品広告がその中に埋め込まれているようだと、閲覧者はそれが販売元が直接出している広告だと誤認します。
たとえば、「効果がなければ全額返金保証」と書いてあったため、購入者が販売者へ返金を求めたところ、「アフィリエイターが勝手に書いたもの」として応じてくれない、というようなケースもあります。
このように、販売元では意図しない虚偽・誇大広告が、悪質なアフィリエイターの手によって生み出され、多くのトラブルを発生させているのです。
商品紹介記事がアフィリエイト広告であることを意識しよう
いまや、商品購入のきっかけとして、インターネットでの情報は当たり前のものになっています。
商品紹介記事が参考になることも、多いです。
しかし、あまりにも話がうま過ぎるものには、十分な注意が必要です。上述の美容液以外にも、
・たった2か月で髪がふさふさ!
・初回0円、いつでも解約OK!
・医師も認めた絶対的な効果!
・・など、虚偽・誇大表現が疑われるものが、たくさんあります。
商品紹介記事を見るときは、それがアフィリエイト広告ではないか十分注意し、もしそうだった場合は(多くの場合そうなのですが)、内容がでたらめではないか疑ってみることも必要です。
ちなみに、アフィリエイト広告かどうかを見分けるには、商品購入等のバナーにカーソルを置き、ブラウザの最下部に表示されるURLを確認する方法があります。
アドレスの中に「a8.net」「afb」「accesstrade」「rentrax」など、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)を示す文字列があったら、それはアフィリエイト広告です。
まとめ
以上で本記事を終わります。虚偽・誇大表現をしているアフィリエイト広告で紹介されている商品は、紹介記事の内容をそのまま信じて買ってはいけません。