赤ちゃん用の日焼け止めの選び方って?

赤ちゃんが生後1か月を過ぎると、少しずつ短時間のお散歩を楽しむことができるようになります。
このお散歩を始める時期に特に気になるのが、紫外線による日焼けです。

本記事では、赤ちゃんの皮膚と大人の皮膚の違いについて、赤ちゃんに日焼け止めを使うことが可能かどうか、またどのような日焼け止めを選ぶべきかについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

大人と赤ちゃんの皮膚の違い

赤ちゃんの皮膚は非常に柔らかく、その理由は赤ちゃんの皮膚が薄く、非常に脆弱であるためです。一般的に、大人の皮膚の厚さは約2mmですが、赤ちゃんの場合はその半分、つまり1mm程度と言われています。

さらに、赤ちゃんの皮膚は外部からの刺激に非常に敏感であり、生後4か月頃までは豊富な皮脂が分泌されています。しかし、生後4か月を過ぎると、この皮脂の分泌が急激に減少し、大人の約1/3程度になります。そのため、皮脂によるバリア機能が十分に働かず、外部からの刺激に対してさらに敏感になってしまうのです。

赤ちゃんの日焼け

赤ちゃんの皮膚はとても脆弱であるため、お散歩で外に出た際や室内でも直射日光にさらされることで簡単に日焼けしてしまいます。強烈な日差しを浴びると、大人でも日焼けすることがあり、その際には皮膚が熱を持つことやヒリヒリする感覚を経験することも多いでしょう。大人の場合でも、沖縄やハワイなどの強い日差しの下で長時間過ごすと、重度の日焼けを引き起こし、最悪の場合は病院に搬送される事態も生じています。

日焼けは日光に含まれる紫外線が原因で皮膚が熱傷(火傷)を起こす状態であり、重度の日焼けは命に関わることもあるのです。

赤ちゃんの皮膚は大人よりもはるかに敏感なため、日光による刺激に対しても非常に敏感です。そのため、お散歩程度でも重度の日焼けを引き起こしてしまうことがあります。真っ赤に日焼けしてしまったり、水ぶくれができることもありますので、注意が必要です。

赤ちゃんの日焼け対策

日焼けの原因となる紫外線を遮ることが非常に重要です。お散歩をする際は、紫外線が最も強い午前10時から午後2時の時間帯を避けるようにしましょう。また、ベビーカーのホロを使用して直射日光を避けたり、日傘を使うことも効果的です。

ただし、光を遮っても地面や建物から紫外線が反射して日焼けを引き起こすことがありますので、日焼け止めを塗ることも非常に有効です。

曇りの日でも日光は雲によって遮られていますが、実際には紫外線は晴れた日よりも強いことがあるため、油断しないようにしましょう。

赤ちゃん用の日焼け止めの選び方

赤ちゃん用の日焼け止めを選ぶ際には、「赤ちゃん用」や「ベビー用」と表示されている製品、低刺激でノンケミカル処方のもの、SPFやPAの値が高すぎないもの、そしてお湯やせっけんで簡単に落とせるタイプを選ぶことがポイントになります。

SPFは20前後、PAは+程度のものを選ぶ

SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、SPF1からSPF50までの範囲で紫外線B波を防ぐ指標となります。数字が大きくなるほど、効果が高いことを示します。紫外線B波は肌が赤くなる日焼けの原因となるもので、UVBとも呼ばれています。PAは「Protection Grade of UVA」の略で、シミやシワの原因となる紫外線A波を防ぐ指標であり、PA+からPA++++までのグレードがあります。+の数が多いほど効果が高いことを示しています。紫外線A波はUVAとも呼ばれます。

高いSPFやPAの値を持つ日焼け止めは、長時間にわたり強い紫外線を防ぐ能力が高いですが、これらの数値が高い製品には「紫外線吸収剤」といった有害な成分が多く含まれていることが少なくありません。赤ちゃんの皮膚は大人よりも刺激に敏感なため、大人では問題のない程度の刺激でも、赤ちゃんにとっては皮膚トラブルの原因となることがあります。したがって、赤ちゃん用の日焼け止めはSPF20前後、PA+程度を選ぶことをおすすめします。

ノンケミカルの製品を選ぶ

多くの日焼け止めには化学成分である「紫外線吸収剤」が含まれていますが、ノンケミカルの日焼け止めにはこれが含まれていません。赤ちゃんは顔や手についた日焼け止めをなめてしまう可能性があるため、自然由来のオーガニックタイプも非常におすすめです。ただし、ノンケミカルやオーガニックと記載されていても、他の化学物質が含まれている場合もあるため、成分表示には十分注意して購入しましょう。

水やせっけんで簡単に落ちるものを選ぶ

大人用の日焼け止めの中には、汗や水に強いウォータープルーフタイプが人気ですが、大人はクレンジングで落とすことができます。しかし赤ちゃんの場合、クレンジングは刺激となることがあるため、日焼け止めが残っていると肌トラブルの原因になることがあります。また日焼け止めを落とす際に強くこすると、赤ちゃんの非常に薄い皮膚に傷をつける原因にもなりかねません。そのため、水やせっけんで簡単に落ちる製品を選ぶことが重要です。

赤ちゃん用やベビー用と表記されているものを選ぶ

赤ちゃん用やベビー用と明記されている製品は、ほとんどがSPF20前後、PA+程度に設定されていますので、赤ちゃんの月齢に合わせて選ぶと良いでしょう。

赤ちゃん用に買ってはいけない日焼け止め

SPF50やPA++++といった非常に強い日焼け止めには、「紫外線吸収剤」という化学成分が含まれています。この紫外線吸収剤は肌の表面で紫外線を吸収し、化学反応を起こして肌に紫外線が侵入するのを防ぎます。しかし、体質によってはチクチクした刺激を感じたり、肌が赤くなったり、発疹が出るなどの症状が現れることもあります。さらに、ひどい場合にはアレルギーを引き起こす可能性もあるため、赤ちゃんに使用することは避けた方が良いでしょう。

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