家を購入するという行為は、人生における非常に重要な出来事の一つです。
大きな金額が動くため、慎重に考慮する必要があります。
購入後に「こうしておけばよかった」「これが問題だった」と後悔しないために、建売住宅を購入する際の重要なポイントや注意点について詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
購入後に後悔！失敗した事例
ライフスタイルの変化
・初めは子どもは1人だけでいいと思っていたが、実際には3人に増えてしまい、部屋の数が足りなくなった。
・子ども用の自転車や外遊び用のおもちゃを置くスペースを考慮していなかったため、収納が不足している。
・広い家を選んだものの、老後にはその広さが逆に不便に感じるようになった。
近隣・周辺環境
・購入後すぐ隣にビルが建設され、日当たりが悪化した。
・朝の時間帯には近くの道が抜け道となり、交通量が非常に多くなる。
・近隣に墓地や宗教施設があったため、将来的に売却を考えた際に価格が下がる可能性があった。
・周囲の騒音が非常に大きく、生活に支障をきたす。
・夏季には害虫が多く発生する。
・学校が遠距離にあり、通学が困難になる。
・近所の住民とのトラブルが発生した。
間取り・内装・収納
・リビングに階段がある家を選んだが、空調の効きが悪く、快適さを欠いている。
・壁紙が品質が低く、剥がれやすい。
・玄関にクローゼットを設けたかった（花粉の持ち込みを防ぐため）。
・収納が不足していると感じる。
・収納棚が高い位置に設置されていて、使いづらい。
・床材が弱く、すぐに傷がついてしまう。
・窓の配置が不適切で、十分な光が入らない。
・コンセントの数が不足している。
・部屋が多いのに、光熱費がかさむ。
予算・修繕費など
・数十万円の予算をオーバーした影響が後々響いてきた。
・購入後に様々な修繕費用が発生した。
・維持費が高額となり、予想以上の負担がかかる。
・アフターサービスが期待したほど満足できなかった。
購入時に確認しておくべきポイント
これまで挙げた失敗の経験を踏まえて、住宅を購入する際に必ず確認しておきたい重要なポイントを整理してみました。
ライフスタイルの変化
・将来的に子どもを何人欲しいと考えているのか
→もし予定よりも増えた場合、部屋をどう分けることができるのか。
・将来、誰かと同居する可能性があるかどうか。
・子どもたちが独立した後の生活プランはどうするのか。
こうした変化に対応できるかどうかを事前に確認しておくことが重要です。
近隣・周辺環境
・近隣の開発状況を確認すること
→市役所や法務局で情報を入手できます。
・周辺施設の確認
→近隣に嫌悪施設（例：墓地、葬儀場、工場、パチンコ店など）がある場合、将来的に売却時に価格が下がる、あるいは売れにくくなる可能性があります。
・学校やスーパーなど、生活に必要な施設までの距離やアクセスを確認する。
・近隣住民の情報を収集する
→何度か訪問する、手土産を持参して周辺の方に話を聞く、または専門家に調査を依頼するなどして、情報を集める。
・交通量のチェックを行う。
開発状況や近隣住民の情報を確認するのは手間がかかりますが、非常に重要なポイントです。
特に近所トラブルは「大金を払って苦しい思いをしている」という事例も多く、事前に少しでも情報を得ておくことが望ましいです。
間取り・内装・収納
・日常生活の動線をイメージすること
→帰宅後にすぐにコートを収納し、手を洗いたい、外でコンセントや水道を使用したいなどのニーズを考慮する。
・壁紙、外壁、屋根、床の耐久性をチェックする。
・収納スペースは実際の予想よりも1.5倍広く見積もっておくことをお勧めします。
・各部屋の用途を事前に計画しておく。
・空調設備について
→全館空調が必要か、エアコンは何台必要か、オール電化にするかなどを検討する。
内見時には期待感が高まり、気持ちが昂ぶりがちですが、一度自宅に戻って冷静に生活をイメージしてみることが重要です。
多少の妥協が必要な場合もありますが、その妥協が一生続くことを考慮して、慎重に判断してください。
予算・修繕費など
・「200万円くらいなら妥協できる」と考えて後で苦しむこともあります。
→今後の費用や支払いの見込みを計算しておくことが大切です。
・外壁、屋根、水回りなどの耐久年数はおおよそ10年から25年で、修繕費用はそれぞれ50万円から200万円程度かかる可能性があります。
・維持費用は税金、保険料、修繕費などで数十万円かかることを考慮に入れておく。
・会社によってアフターサービスの基準が異なるため、
→保証期間やどの程度の破損や劣化で対応してくれるのかを文書で確認することが重要です。
気になる点があれば、納得できるまで何度でも確認した方が良いでしょう。
もし担当者が不快に思って適当な対応をするようであれば、それはその会社の信頼性を疑うべきであり、他の会社を探すのも一つの選択肢です。
もう一度考え直してみませんか？
もし購入に踏み切れない理由があるなら、最初から考え直すことも検討する価値があります。
間取りや広さの異なる家を検討する
家族の生活スタイルに合わない、予算オーバーが避けられないなど、妥協したくないポイントがあれば、別のタイプの家を考えてみるのも良いでしょう。多くの物件を見て回れば、新たな発見があるかもしれません。
不動産会社を変更する
営業マンの対応が気に入らない、サービスが不十分、疑問点がある場合は、別の不動産会社に変更した方が良いでしょう。住宅購入後もアフターサービスでやり取りが必要になるため、営業マンとの相性も非常に重要な要素です。
住む地域を変更する
隣の町や市、区に引っ越すことを検討したり、通勤や通学に影響がないのであれば、都道府県を変更することも一案です。そうすることで、より安価で理想的な物件が見つかる可能性があります。
セミオーダーにする
ある程度のパターンから選んで建てることができるセミオーダーは、コストを抑えつつも建売住宅よりも自分の希望を反映させやすい選択肢として人気があります。セミオーダーに特化したメーカーも存在するため、調べてみるのも良いでしょう。
注文住宅を選択する
思い切って注文住宅を選ぶのも一つの手です。自分のこだわりが多く、妥協したくない方は、自分で家を建てるという選択肢もあります。賃貸と同程度の支払いで建てられるハウスメーカーもありますので、見積もりを取得するだけでも試してみる価値があると思います。
まとめ
安さやデザイン、担当者の人柄などに流されて購入を決めてしまうと、後で後悔することになりかねません。しっかりと将来を見据えて、幸せに暮らせる家に出会えることを願っています。現在は多くの情報が誰でも簡単に入手できる時代ですので、それを上手に活用していくことをお勧めします。
