仕事においてミスをするたびに怒鳴られたり、心を傷つけるような言葉を投げかけられたりすることが増えています。
そのため、職場でのパワーハラスメント、いわゆるパワハラの問題がますます深刻になっています。
上司から厳しい指導を受けている状況ではありますが、
この行為が本当にパワハラなのかどうか、自分自身では判断が難しいことがあります。
ネット上でパワハラについて調べてみても、具体的に理解するのが難しいと感じることも多いでしょう。
パワハラを受けていると感じる側は、その判断が難しく、
どこまでがパワハラに該当するのかが非常にあいまいになってしまうこともあります。
そこで今回は、職場で上司からのパワハラに悩んでいるかもしれない方に向けて、
まずはパワハラとはどのような定義を持つのか、
さらにパワハラを受けた際の対処法について詳しくご紹介していきます。
パワハラの定義・特徴とは？
まず初めに、パワハラの具体的な定義やその特徴について理解を深めておきましょう。
パワハラは、受け取る側の感じ方によっても異なってくるため、
その本来の定義をしっかりと把握しておくことが重要です。
ここでは、パワハラの具体的な定義とその特徴について詳しく解説していきます。
パワハラの定義
パワハラとは一体どのような定義があるのでしょうか。
厚生労働省が示しているパワハラの定義は、
「職務上の地位や人間関係など、職場内での優位性を背景に、
業務の適正な範囲を超えて、精神的または身体的な苦痛を与えたり、
職場環境を悪化させる行為」とされています。
このため、パワハラを行う人は必ずしも上司だけではなく、
先輩や同僚、さらには部下との関係性においても、
パワハラに該当する場合があります。
パワハラの特徴
パワハラの定義については理解が深まったかもしれませんが、
その内容は非常に曖昧であり、パワハラを受けた側の受け取り方や
企業のパワハラに対する認識、さらには上司の考え方によって、
認められない場合も存在します。
このような事情から、パワハラを受けている側は、
実際にパワハラを受けているにもかかわらず、
周囲の人々からの理解を得られずに我慢し続けることがあるのです。
パワハラの特徴を事前に把握しておくことで、
自分自身だけでなく、周囲の人々もパワハラであると認識しやすくなります。
パワハラの特徴は、主に以下の5つのケースに分類されます。
1、殴る蹴るなど身体的なダメージを受けている
2、罵声や侮辱など精神的なダメージを受けている
3、仲間はずれや無視など人間関係を切り離されている
4、無理な要求など過大な負荷を強いられている
5、常に単純作業をさせられるなど過小な要求を押し付けられている
もし職場でこのような被害を受けている場合、
パワハラの可能性が非常に高いと言えるでしょう。
上司からのパワハラを未然に防ぐ方法
パワハラが発生する背景を理解することで、
パワハラを未然に防ぐ手立てを講じることが可能になります。
まず、パワハラが発生する背景には、
以下のような要因が考えられます。
・職場内でのコミュニケーション不足
・パワハラを行う側の認識不足や理解不足
パワハラを未然に防ぐためには、これらの背景が存在することを
しっかりと認識しておくことが求められます。
日常的なコミュニケーションが不足していると、
相手との信頼関係を築くことができず、
十分なコミュニケーションが取れていれば、
発言した相手の意図を理解しやすく、誤解が生じるリスクも軽減されます。
また、パワハラを行う側が認識不足である場合、
相手が加害者意識を持たないことが多いのです。
このように考えると、周囲に相談をすることで、
客観的な意見を得て、問題解決へとつなげることができるでしょう。
上司から受けるパワハラの対処方法とは？
実際にパワハラを受けた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。
パワハラを受けている状況で、自分からパワハラを加えている相手に対して
直接的に反撃を試みると、問題がさらに悪化したり、
パワハラが一層深刻化してしまう可能性があるため、注意が必要です。
そのため、直接的な反撃ではなく、周囲の人々や専門家に相談し、
周囲の環境に助けを求めることが賢明です。
具体的な対処方法としては、以下の3つが考えられます。
1、仕事の同僚や上司、人事担当者に相談する
2、パワハラに関する窓口に相談する
3、弁護士に相談する
それぞれの対策方法について詳しくご紹介していきます。
●仕事の同僚や上司、人事担当者に相談する
パワハラを受けているのはあなただけではないかもしれません。
職場には同様のパワハラを経験して悩んでいる人や、
パワハラを目撃しているものの、何も行動できない人がいるかもしれません。
また、職場内の人に相談することで、客観的な意見を得ることができるでしょう。
加害者である上司や管理職に相談を持ちかけ、
解決に向けた状況を生み出すことが推奨されます。
●パワハラに関する窓口に相談する
単に相談するだけでは解決に至らないかもしれませんが、
窓口に相談するのも一つの手段です。
窓口に相談することで、職場の人々よりも、
より客観的な意見を得ることができるでしょう。
パワハラに関する窓口は複数存在し、
その中でも厚生労働省が運営している「明るい職場応援団」では、
相談窓口の一覧にアクセスすることができ、
解決に向けての視野を広げる手助けとなるでしょう。
●弁護士に相談する
深刻なパワハラに悩んでいて、
職場内での解決が難しい場合は、
弁護士に相談することを強くおすすめします。
パワハラを行っている相手を訴えることによって、慰謝料を請求することが可能です。
実際に慰謝料を請求する際には、
ある程度の時間を要することを事前に確認しておくことが重要です。
まとめ
今回は職場でのパワハラに関する対策についてお話ししました。
パワハラはその定義があいまいであるため、
職場内で適切に取り扱われないことが多々あります。
パワハラの特徴を理解した上で、職場の人々や専門家に相談し、
客観的な意見を受けて解決に向けた行動を起こすことが重要です。
小さなことでも一人で抱え込まず、
まずは相談してみることをお勧めします。
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